液晶パネルの交換
 息子がやってくれました。ケーブルを引っかけて机の上から落としたそうです。写真のようにノートPC(ソニー VAIO PCG-QR1E/BP)の液晶が見るも無惨な姿に・・・。外部モニタを繋いでみると、ちゃんと写るので液晶パネル以外は正常のようです。でも修理となると、保証期間は過ぎているのでメーカーに出せばかなりの出費になりそう。なにしろノートPCの中で液晶が一番高い部品のようで、修理代は7〜8万になるとか?・・・それだけ出せばオークションで同じPCが買えるじゃん!

 もうこれは何とか液晶パネルを入手し、自分で交換するしかないと思い、入手方法をネットで検索しましたが、同一型番の新品の入手は難しそうで、入手できたとしても高いものになりそうです。残るは中古やジャンクPCからの移植ですが、互換性が気になるところ。一応市場調査と言うことでインターネットオークションを調べたところ、同じ13.3インチ液晶の新品が出ているでは!しかも説明ではVAIO対応らしい。写真を見ても液晶パネルのコネクタ位置や形状、ピンの数も合っている!ということで12,500円で落札してしまいました。
オークションで手に入れた13.3インチXGA液晶パネル(下)と、破損した液晶パネル(上)。
 パネル裏面を見てもVAIOのSHARP製パネル(上)と、入手したサムスン製パネル(下)は似ています。コネクタ位置も同じだし、20ピンコネクタだし。
 あれ?でもなんか変?とてもイヤな予感が・・・
がーん!ピンの数は同じでもサイズが違うじゃん!

 1.コネクタの形状だけの違いでピンアサインは同じなのか?
 2.インターフェースは同じでピンアサインのみ違うのか?
 3.インターフェースそのものが違うのか?

3だとしたらアウト。1や2であれば変換コネクタで対応できそう。ということでインターフェースを調査することに。
 液晶のインターフェースをネットで調べたところ、ノートパソコンに使われているのはLVDS(Low Voltage Differential Signaling)というインターフェースが主流らしい。低消費電力、高速伝送、低いノイズ発生、高いノイズ除去性能がウリだそうです。サムスン(右)のコネクタに近い石を見ると確かにLVDSと書いてあります。SHARPの方は石には書いてありませんがデータ線として使用されているピンはサムスンと全く同じ。テスターで調べたら、GNDやNCのピンも同じでした。両者の違いは単にコネクタの形状だけの違いと確信し、変換コネクタを自作することに決めました。
 破損したSHARP製LCDパネルのコネクタ部分をはさみで切り取ります。
 使用している4組の制御信号線とVCC、GNDの計10本をサムスン製基板にハンダ付けします。
 元どおりコネクタをはめてバックライトのインバータもセットして完成です。
 動作確認も無事終了。サムスン製LCDもSHARP製に劣らず綺麗です。
 一時はかなりの出費を覚悟していたのですが、最小限に抑えて復活させることができました。