自作スピーカー
2007.8.11完成

























































































写真上は我が家のオーディオセット。スピーカーがこのほど自作
した2ウェイバスレフ。ラックの上という置き場所が良くないのは
承知していますが、スペース的にはここしかなかったので、仕方
なく乗せています。自作の置き台の上下に制振材を入れて、振
動がラックに伝わらないような対策はしていますが、影響は不明
です。ラック自体はDENON製の頑丈な品物なので大丈夫とは思
いますが。


ユニットは、ウーファーがfostex FW168N、ツイータが同 FT48D
という組み合わせ。キャビネットは内容積約12Lのバスレフで、
板材は15mm厚のMDFです。


設計に際しては、エンクロージャー設計支援というフリーソフトを
使いました。スピーカー設計に関する本は長岡鉄男氏の本を何
冊か持っていますが、特にバスレフの場合内容積とポート(ダク
ト)容積の関係で周波数特性が大きく変わり計算もややこしいの
で、机上で計算するより上記のソフトを使う方がずっと楽です。ち
なみにこのソフトにはネットワーク素子計算プログラムというおま
けソフトが付いており、 これもネットワークを設計する際とても役
立ちました。



































左は先代のメインスピーカで、ユニットはフォステクスの12cmフ
ルレンジFF125K(最初はFF125Nだったが、エッジがボロボロに
なったため買い換える。その時はもうFF125Nは廃番になってい
た)。これにコーラルのドームツイータHD-60で超高域を補完。キ
ャビネットはバックロードホーン(長岡式スパイラルホーンを参考
にしたオリジナル設計)で、小型でもホーン長が3m近くあり、低
域は35Hzまでちゃんと出ていました。しかし、いくら小型といえど
も最近の小型スピーカーに比べると場所を取り、デザイン的にも
家内から不評を買っていたので、オークションで処分してしまい
ました。鳴りっぷりは良かったのですが中高域の繊細 さがいま
いちで、中低域の定位がぼやけていた印象でした 。



































制作中の写真。MDFはサブロク1枚を近くのホームセンターで購
入し、自宅で丸のこを使って裁断。クギは使わずクランプやはた
がねを使って木工用ボンドで接着。バスレフのダク トは下水用の
55mmの塩ビパイプを使用しました。


この写真以前の製作工程は写真を取り忘れました。m(._.)m
































バッフル両端はトリマで曲面に削りました。最初はユニットのフラン
ジ部分のザクリは考えてなっかたのですが、ユニッ トを取り付けて
みるとかなり出っ張ってしまったので、後からトリマで5mm程度の
ザクリを入れました。ユニット穴を開けてからの削り作業は手作業
になり、少し円がいびつになってしまいました。写真は塗装前にプ
ラサフを吹きつけ、やすりがけした後の様子。






























塗装は高級感を狙ってメタリックゴールドのウレタン塗装に しまし
た。ウレタン塗装はつやが出ますが、よく見ると木のでこぼこが分
かります。車のボディーのような鏡面にするに は、塗装前に完璧
な表面仕上げをしておけば良かったのですが、そこまでこだわら
なかった結果が出ました。






























ネットワークはウーファー直列のハイカット用コイルは中付けで固
定ですが、ハイパスフィルター用のコンデンサとアッテネータ用セメ
ント抵抗は外付けにしました。アッテネータに可変抵抗を用いれば
良いのですが、値段が高いのと、今までの経験でレベルあわせ後
に抵抗値を変えたことがほとんどなかったので固定にしました。ま
た、外付けにすればツイー タだけですがf特の変更も容易です。ど
うせならコイルも外付けにすれば良いような気もしますが、コイル
は大きいので外に出すとネットワーク用の別の箱が必要になり、
そこまで 凝ることは無いと思いやめました。6dB/octで多少コイル
を変えたところで音質がそれほど変わるとも思えなかったし、 なに
しろコイルはコンデンサよりずっと値段が高いのでよほどの音質
向上が期待できなければ取り替えなくて良いかなというのが本音
です。(^^ゞ

なお、コイルはトリテックというメーカーの空芯コイル、コンデンサと
抵抗はパーツ屋さんにある普通のフィルムコンデンサとセメント抵
抗です。この辺のパーツもオーディオ用の高価なものがあります
が、まずは普通の部品を使って音を聴いてからグレードアップを
考えるというケチケチ作戦です。
































クロスオーバー周波数は1200Hz付近をねらってコイルとコンデン
サは図のような値にしました。クロスオーバーを高くとってウーファ
ーの余計な中高音が全体の音を濁すより低いク ロスでも使える
FT48Dに任せた方が良いと考えたからです。FT48Dは逆相接続に
なっていますが、長岡氏の本では6dB/octの場合ツイータは逆相
の方がよいとあり、他のサイトでも位相のずれが少ないとの実験
結果が出ていたので逆相にしました。


抵抗は3.9Ω、5.1Ω、6.8Ωの3種類用意しましたが、一番バランス
の良かった5.1Ωに落ち着きました。