フロントスピーカー交換
純正SPを取り外して構造を見ると、ウーファーはプラスチックの枠とユニットが一体になっている変な構造。大きさ的には市販の17cmクラスがすっぽり入りそうです。そこで、純正のプラスチック枠を加工、再利用してユニットのみを交換する方法にしました。この方法だと、市販のほとんどの17cmSPが取り付けできそうです。
ネットの評判ではケンウッドKFC-RS171あたりがいいかなと思っていたのですが、最寄りのオートウェーブで安売りしていたSTL-17Cを、つい買ってしまいました。STL-17Cは旧モデルですが、カタログを見る限り新モデルのSTE-G170Cと違いはなさそう。スピーカーの技術は確立されているので販売戦略のモデルチェンジがあってもそうそう音質は変わらないはず。写真はSTL-17C(左)と純正SP(右)を並べたところ。純正ウーファーはハンガリー製で振動板面積はSTL-17Cよりありそうです。ウーファーはアンプ直結でツイーターは0.47uFの電解コンデンサーでローカットされています。ちなみにこのコンデンサーはユニコンという日本のメーカーでした。
改造ですが、まずはコーンのエッジ部分にカッターを入れて、コーンをボイスコイルもろともはぎ取ります。すると、プラスチックフレームに支えられたマグネットが見えます。フレームがプラスチックなら改造も楽です。
フレームをニッパーで切り取り、枠と切り離します。
フェライトマグネットの大きさを比べてもSTL-17Cの磁気回路が強力なのが分かります。
ユニットを枠の上に乗せてみると角がわずかにはみ出ます。
角が当たる部分を削ります。ユニット取り付けの際に不便だと思い、ついでに底のザルみたいなスリット状のプラスチックも切り取ってしまいました。切り取った後で分かったのですが、裏蓋はパカッと外れるようになっていました(^^;)
フランジ部分の裏に付属のスポンジテープを貼り付けて、空気漏れを防ぎます。
枠にはウーファーのエッジが張り付いたままですが、無理にはがさずにネジ穴をあけてそのまま固定した方が密着します。
ユニットの端子と枠の端子はほぼ同じ位置にあるので、そのまま半田付けしました。内部配線は不要になりました。
裏蓋をはめて完成です。ザル部分はない方が音響的にはいいかも。
チタンコーティングの振動板が鈍く光り、ルックスは良い。どうせ見えなくなりますが・・・
車に取り付ける前に部屋のオーディオセットで試聴してみました。バッフル無しなので当然低音不足ですが、一聴して純正との差を感じます。中音から高音までクセがなく張り出しの良い音で、シンバルや弦楽器が切れの良い音で鳴ってくれます。ボーカルも良いです。中音域に多少プラスチックコーン臭さを感じますが、エージングで改善するかも知れません。メインで使用しているバックロードホーン(FE108EΣ+T90A)との聴き比べでは、中高域の賑やかさはSTL-17Cの方が上。この点は意外とメインSPの方がおとなしく感じますが、奥行きや臨場感、余韻といった要素は当然ながらメインSPの方が上。価格差を考えると当たり前かも知れませんが、カースピーカーとしては十分な性能だと思います。このユニットを大型バスレフに組み込んでフロアスピーカーにしても面白いのではないでしょうか。
元通り取り付けて完了。ドア上部の純正ツイータに向かうコネクタは外したままにしておきます。車内で早速試聴しましたが純正より高域の透明感が向上したのがはっきり分かります。低予算で効果が大きいDIYです。
フロントスピーカーをアルパイン17cmコアキシャル2ウェイのSTL-17Cに交換しました。アウディの純正スピーカー(以下SP)の音が良くないのは分かっていたのですが、妻からもうちの車より友達の車の方がいい音がすると言われて交換を決意しました。

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